2007.04.07 桜めぐり:乃木神社~城山~美原~烏ヶ森




喜連川から大田原付近まで見頃感が北上してきたようなので、ふらりと流して参りました。




儒が付けば4月に入ってはや一週間。仕事帰りに美原公園の夜桜を見たら、結構イイカンジに咲いてきている。…もうそんな季節なのだな。




そんな訳で、あまり深く考えずに近所を流して桜の様子を見てみることにした。今回は那須塩原市南端~大田原市市街地付近の桜スポットを巡ってみた。

TVでは桜前線がもう仙台に達した・・・などと言っているけれども、それは太平洋沿岸+平地の話であって、実際の桜前線は等高線のように地形に沿って分布している。那須近郊のローカル桜前線は県内で一ヶ月も留まってゆるゆると山側に移っていく。現在の開花前線は那須塩原市中央付近にあり、MAPの右下→左上に向かって進行中だ。



 

■乃木神社




そんなわけで、まずは乃木神社から行ってみよう。境内では枝垂桜がちょうど見頃になっていた。




参道の桜並木は7~8分咲きくらいで、そろそろ見頃といったところだろうか。とはいえ鳥居のすぐ横では道路工事が進行中で、朝8時半を過ぎると作業員氏がウロウロし始めてしまう。作業員以外にも通行注意の立て看板と交通整理員が鳥居前に並んでしまうので、撮影するなら作業の始まる前…朝のうちに済ませておきたい。




まだ人通りの少ない桜並木の参道を望遠300mmで撮ってみた。およそ500mほど続く並木が望遠圧縮でぐいとフレームに収まってくる。手振れにならないよう絞りすぎないF8で撮った参道は、被写界深度がまだ浅かったような気もするけれど、まあこれはこれで良し。




望遠を装着したついでに枝先のアップを撮ってみる。一眼レフの中望遠キットレンズ(28-120mm)では目一杯寄るというのはやはり難しく、やはり300mmくらいはないと取り回しが微妙かな。




そのまましばらく散策し、神社に隣接する乃木別邸まで歩いてみた。満開にはまだ幾分足りないくらいだが悪くはない。桜に隣接して咲くコブシの花は若干早めに満開になっていた。




カメラをもってうろうろしていると、散歩中の地元のご老体に声をかけられた。 「あそこで亀が甲羅干しをしているから、見てごらんなさい」 とのこと。 見れば、おおなるほど、確かに甲羅干しだ(笑) それふだけ水がぬるんで日差しが暖かくなってきたということなのだろう。

余談になるが自然界にいる亀は日本では6種類ほどが知られていおり、そのすべてが日本固有種であるらしい。棲息の北限は福島県だそうで、那須は比較的北限に近い。冬場に凍結しない程度の水環境があり、根雪が残らないところ…というと、まあこの付近が北限になるのも分かる気がする。




■美原公園




さてその後は美原公園に移動した。ここはほぼ桜が満開だった。




開花直後なので花の勢いは瑞々しい。なにをもって瑞々しいと評するのかといえば、ほぼすべての花が欠けずに5枚の花びらを保っているところだろう。風に吹かれたり雨に打たれたりするとこれがどんどん散っていき、欠けた花が多くなってしまう。ドアップにして絵になるのはやはり開花直後なのだ。




さてその桜並木の目前に、公園を縦貫する百村川が流れている。もともとは草ぼうぼうの用水路みたいな細い流れだったものが、いつのまにか拡張されて小奇麗に改修されていた。いかにも公園然とした遊歩道がつくられている部分は、よくみると増水時にちょっとした遊水地のような働きをするように工夫されている。

案内板には "国庫補助床上浸水対策特別事業緊急事業" と書いてあり、竣工は平成18年(2006)3月とある。昨年できたばかりなんだな。




これは9年前の那須洪水の際に川が氾濫して広範囲に住宅街が浸水したことの反省によるものだ。もともと自然保護を理由に河川改修に反対する人々がいたところに、本当に洪水が派生して甚大な被害が出るというイソップ物語のような展開があり、結果としてこの風景が成立した。

公園の整備などというと 「役に立たない無駄スペース」 などと揶揄されることも多い。とはいえ災害時にはこういう遊びのスペースの有無が住民の生命財産を左右したりするのだから、必要な無駄というものもあるのだろう。




幸い今は非常時ではなく、その配当はもっぱら風景として薄く広く還元されている。

そんな川べりを散策すると、四葉のクローバーをみつけた。
とりあえず、大田原市民に幸あれヽ(´ー`)ノ



 

■大田原城址




次いで大田原城址(城山公園)に移動。せっかくなので X-Trailの写真も撮っておく。

ついに新型が登場して旧モデルになってしまった我が愛車だが、X-Trailは永遠に不滅なので気にしない。見よこの変わらぬ勇姿をヽ(´ー`)ノ




さてそれはともかく開花状況はこんなところであった。7~8分咲きでそろそろイイカンジになっている。到着したのは午前10時頃だったが花見客はまだ来ておらず、テキヤの屋台は暇そうだった。




そんな静かな公園内を、土塁に上ってゆるゆると歩いてみた。近代城郭ではこういうところは石垣になっていている・・・と、世間一般では認識されている。しかしそれは主に西日本の話で、北関東~東北にかけては土塁の城が多かった。ここもそのひとつだ。




この土塁はかなりしっかりとした作りである。大田原氏は戦国末期、小田原攻めでは秀吉に加勢し、関ヶ原では家康率いる東軍についた。特に関ヶ原の合戦では、徳川の背後を突こうとする上杉軍に対する最前線の城となり、このときに家康の命をうけて城の拡張工事をしている。この土塁が強化されたのもその時であったらしく、結果として一万石程度の大名としては不釣合いなほど大規模な城となった。




これが260年の歳月を経て、戊辰戦争では幕府軍に対する官軍側の最前線基地として機能するのである。時勢にあわせてコロコロ日和り過ぎという指摘もあるけれど、幕末まで代々の所領を維持して存続した大名家は少なく、大田原氏のサバイバル戦術は実は凄いのだ。




おっといけない、脱線しすぎると歴史談義になってしまうな。ここは桜をさらりと眺めて、次に行ってみよう。




■烏ヶ森公園




さてその後は、若干山側よりの烏ヶ森公園に移動した。・・・が、こちらは開花状況としてはいまひとつ早すぎたようだ。




花はまだ2分咲きくらいだろうか。もうあと3~4日くらい待ちたいところかな。さきほどの大田原城からは7kmくらいの距離感だが、本日の桜前線としてはこのあたりがぎりぎりなのだろう。

・・・ということで、来週の出直しを織り込んで本日はこのへんで撤退ヽ(´ー`)ノ




■おまけ




つまらないワザですが、画像処理でソフトフォーカスっぽい効果を細工する方法などを紹介しましょう。まずは、何でも良いので写真を一枚用意して、絵描きソフト(ただしマルチレイヤーが使えること)で読み込みます。




そうしたら、モトネタ写真のレイヤーを複製して、ぼかしフィルターで思いっきりボカします。




ボカしたレイヤーを不透明度30~50%くらいでモトネタ写真と合成("比較明"のオプションがあればそのほうが綺麗)すると、ソフトフォーカスもどきになります。ちょっとした素材加工法として知っていると、便利かもヽ(´ー`)ノ


<完>